WHY PRICES DIFFER

非上場株式の「株価」は、
なぜ一つではないのか

税理士が計算した株価と、買主から提示された価格が違う。DCFを行うと、さらに別の数字が出てきた。

非上場株式では、このようなことが珍しくありません。問題は、数字が違うことではなく、それぞれの株価が何を表しているのか分からないまま、実際の取引価格を決めてしまうことです。

まず、複数の『株価』の全体像をつかむページです

税務評価、DCF等による株式価値、実際の売買価格、会社法上の価格が、それぞれ何を表すのかを整理します。個別の計算方法より前に、株価が複数存在する理由を理解したい方に向けた入口です。

同じ株なのに、なぜ違う株価が出るのでしょうか

上場株式には、市場で日々売買される株価があります。一方、非上場株式には、誰もが確認できる市場価格がありません。

そのため、相続税を計算するとき、会社の経済価値を評価するとき、実際に株式を売買するとき、法的手続で価格を検討するときなど、目的に応じて株価を求める必要があります。

この株価は、何のために求められたものなのか。

4つの株価は、答えようとしている問いが違います

税務上の評価・時価税務上、いくらとして扱われるのか
DCF等による株式価値会社や株式に、どれだけの経済価値があるのか
実際の売買価格売主と買主が、結局いくらで取引するのか
会社法上の公正価格等法的手続では、どのような価格が問題になるのか

税務上の評価・時価

相続、贈与、低額譲渡、高額譲渡などの課税関係を確認するための価格です。税目、売主と買主、株主としての立場などによって、確認すべき評価や課税関係が変わります。

DCF等による株式価値

将来のキャッシュフロー、類似会社、保有資産などを基礎として、会社や株式の経済価値を評価する価格です。税務評価とは目的や前提が異なります。

実際の売買価格

売主と買主が交渉し、契約で合意する価格です。会社の経済価値だけでなく、支配権、シナジー、取引条件、双方の事情なども反映されます。

会社法上の公正価格等

株式買取請求や価格決定手続など、法的手続の中で問題になる価格です。法的判断や訴訟代理は弁護士の領域であり、当事務所は株価算定、税務、会計、ファイナンス面を支援します。

4つの株価は、同じ問いに対する4つの答えではありません。
それぞれ、答えようとしている問いが違います。

税務評価・DCF・売買価格は、どうつながるのでしょうか

税務評価は、課税関係を確認するためのものです。DCF等は、会社や株式の経済価値を評価するためのものです。実際の売買価格は、これらの評価結果や取引条件を踏まえて、売主と買主が合意する価格です。

  • 税務評価額が低いから、その金額で売らなければならない
  • DCFの金額が高いから、その金額が正しい
  • 当事者が合意したから、税務上も問題がない

とは限りません。それぞれの株価の目的と前提を確認し、数字が違う理由を整理する必要があります。

では、実際の売買価格をどう考えればよいのでしょうか

このサイトで中心となるのは、実際の売買価格です。

税務評価額をそのまま使うのか。DCF等による株式価値を参考にするのか。相手から提示された価格を受け入れるのか。

一つの計算結果を選ぶだけでは、取引価格は決まりません。誰が誰へ株式を動かすのかを確認し、株主としての立場、取引目的、支配権、会社の収益力や保有資産、取引条件などを整理します。

税務評価額で売らなければならないわけではありません。
しかし、何円でもよいわけではありません。

複数の株価が大きく違うとき、何を確認するのか

例えば、少数株主が保有する株式について、税務評価額、会社の純資産から見た金額、買主から提示された価格が大きく異なる場合があります。

このとき、最も高い数字や最も低い数字をそのまま選ぶわけではありません。

  • 売主と買主は誰か
  • 売主は少数株主か、会社を支配する株主か
  • 買主は株式取得によって支配権を得るのか
  • 会社にはどれだけの収益力や保有資産があるのか
  • 提示価格はどのように算定されたのか
  • 過去の取引価格や第三者算定はあるのか
  • 価格差を説明できる理由があるのか

「どれが正しい?」ではなく「何のための株価?」

複数の株価が出てきたとき、一つだけを正しい株価と決めることから始める必要はありません。

何のために求めたのか、どのような前提で計算したのか、誰の立場から見た価格なのか、実際の取引価格とどのような関係にあるのかを確認します。

「どれが正しい?」ではなく「何のための株価?」

複数の株価を整理し、今回の取引価格を考える

  1. 誰が誰へ株式を動かすのか
  2. 何のための取引なのか
  3. どのような株価が既に提示されているのか
  4. 税務上、確認すべき株価は何か
  5. DCF等による評価が必要か
  6. 複数の株価が違う理由は何か
  7. 予定する取引価格をどのように説明できるか

当事務所では、取引関係を整理し、必要な株価を特定したうえで、税務評価、必要に応じたDCF等、価格差の理由、税務上のリスクや説明材料を検討します。

関連する疑問

税務評価額より高く売ってもよいですか

税務評価額より安く売ると贈与になりますか

配当還元価額で売る必要がありますか

少数株主なら必ず配当還元方式ですか

DCFと税務評価はどちらを使いますか

第三者同士なら自由な価格で売れますか

株価算定書があれば税務上問題ありませんか

AIで株価を計算すれば十分ですか

この株を、この相手と、この価格で動かしてよいのか。

株式を動かす前に、
複数の株価の関係を整理してください。

無料の初回打ち合わせを申し込む